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ITIL(アイティル)について解説しました

ITILというものをご存知でしょうか。ITILについてまとめておきたいと思います。

ITILとは

ITILは、Information Technology Infrastructure Libraryの略で、アイティルと読みます。これは、イギリス政府機関がまとめているITサービスマネジメントを実現するため、ITサービスの品質向上、中長期的なコストの削減などを目的として様々な企業からヒアリングして作成したベストプラクティス集です。

ITサービス分野における知識やノウハウの背景的なガイドラインとしてまとめられており、1989年に書籍として公開されました。ITサービスマネジメントの業界標準として広く知られており、ユーザによる日常的な運用、管理をサポートするサービスサポートと、中長期的なサービスの計画と改善を目的としたサービスデリバリーの2つに特化させた内容を中心に模範的なケースを示しています。


ITILの中で使えそうなものをピックアップする

ITILの実践的な例を図にしたものです。

例えば、アプリケーションの開発を進めていく際には、バージョン管理をしながら開発を進めていくと思います。少しでも修正をしたら、バージョンを変えて、バージョン管理のリストを作って、そのリストに沿って、アップデートしていくと思いますが、この例についても、ITILの事例に載っています。なぜこれをやる必要があるのかについても記載が触れており、いつ誰がどのような変更を加えたかが分かるので、トラブルの時もすぐその前まで戻せば良いということまでピックアップされています。

サービスレベル管理

サービスの担当エンジニアが、業務の品質目標、スピード、生産性目標、前提条件などを発注者と合意し、意地改善するための管理プロセスとして、サービスレベル管理というものがあります。このサービスレベル管理の3つのポイントは、サービスレベルの目標をきちんと決めておくこと、現状把握をしっかりとすること、測定と報告をして振り返りをすることが大切だと考えられています。

インシデント管理

業務の円滑な運営を阻害するものごとを迅速に対応し、業務の中断を最小限に抑えるための管理プロセスとして、インシデント管理があります。インシデントとは、業務品質を阻害するものごとを指しますが、分かりやすく言うと、トラブルやクレーム、問い合わせ、バグのことです。ではインシデントが発生するケースはどのようなケースがあるかを考えてみたいと思います。
・業務上のトラブル(作業ミス)
・システムトラブル(システム故障、バグ)
・サービスが提供できない状況(対応内容を分かっている人がいない)
ことがインシデントのケースとしては想定されます。

そのため、インシデントの管理フローを定義しておくのが良いとされています。

問題管理

インシデントの原因を特定し、根本解決と再発防止するための管理プロセスとして、問題管理があります。予防管理と呼ばれることもあります。ここでいう問題管理を整理すると、火災を例に挙げると、火災対策における火を消すのがインシデント管理であり、火が発生しないようにするのが問題管理になります。
問題管理のフローを下記に記載します。

ポイントとしては、問題に対して、調査、分析を行ない、解決に向けた動きを取っていきます。流れとしては、問題の検知、問題の記録、問題の分類、優先度の設定を行ないます。その上で、問題の調査、分析をして解決を進めていくような動きになります。

ナレッジ管理

個人が得た業務上の知識、ノウハウ、トラブル対応の仕方などをメンバー間で共有、活用するための管理プロセスとして、ナレッジ管理があります。大きくポイントをあげるとすれば、

・1. ナレッジデータベースの作成と活用
知識を貯めておくための箱を用意しておくことが良いとされています。wikiやナレッジ共有ツールを使うことが多いです。

・2. 場の創造
定期的に、場を作っていくことが良いとされています。勉強会やLTなどが相性が良さそうです。


参考文献

・新人ガール ITIL使って業務プロセス改善します!

・新米主任 ITIL使ってチーム改善します!